ルナの望み
ルナ16歳。人間の年齢では80歳くらいになるおばあちゃんです。
子猫の頃のルナは、まるでギャグマンガのキャラクターのような子でした。
ご近所の方からルナをいただいた頃、うちは母と娘と私の3人暮らし。まだ他のペットたちもいなくて、娘は小学校に入ったばかり、母も現役で仕事をしていました。
今はフローリングにベッドですが、まだ全ての部屋がボロボロの畳で、ベッドも購入前。床に布団を敷いて、みんなが「さあ寝るぞ」という体制に入ると、いきなり部屋の端から端までをルナ、全力疾走!
人の顔の上もおかまいなしに走るので、顔まで布団に潜らないと寝られませんでした。
ある晩、なんか寝苦しいな、と目を覚ますと、私の掛け布団の胸の辺りで、ルナが何度も垂直跳びをしていました。
ある程度成長してからだったので、結構な重さでした。
昼間寂しく1人で家にいて、夕方帰って来る私たちをひたすら待っていたのでしょう。それなのに、やっと帰ってきても、ほとんどルナをかまう暇もなく、バタバタして寝てしまいます。娘に手がかかる時期だったから、仕方がありませんでした。
「遊んでくれよ!」
と、精一杯訴えていたのでしょう。
うちに来て2、3年経った頃、いきなり布団や座布団、新聞紙の上など、変なところでオシッコをするようになりました。それまでちゃんとトイレでできていたのに、です。
当分我慢しましたが、叱っても治らず、仕方がないのでケージに入れて飼うようになりました。
サラとチャーもやってきて、それまで以上にルナと一緒に過ごす時間が少なくなりました。
10日ほど前からの体調不良で、私と母が外出する時意外ケージから出て生活するようになったルナ。ずいぶん良くなったけれど、まだそのまま様子を見ています。
毎日母や私の膝に入って、満足そうに過ごしています。本当は子供の頃から、ずっとそうしていたかったのでしょう。今までの分を取り戻すように甘えているようです。
あとどのくらい一緒に過ごせるかわかりませんが、これからはできるだけルナの望むようにしてやりたいです。